抜かずに死ねるか!

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2003年、僕がエロ雑誌の編集者だった頃、 あるコーディネーターさんを介して、 チェコから二人の女優さんを日本に呼んだときの話である。   女の子の名前は忘れてしまったけれど、 一人は金髪でボンキュッボンの、現役バリバリのポルノ女優。 もう一人はブルネットの美人で、チェコではヌードまでしか経験のない子。 僕の目当てはブルネットのほうで、金髪はいわばオマケのようなものだった。 初日に、金髪と二回絡んで、一日置いた三日目が、お目当てのブルネットとの絡みだった。   午前中に外撮り、昼食後に最初の絡みを済ませて、次のシーンの準備をしていると、 コーディネーターさんが深刻な顔をして撮影部屋に入ってきた。 なんだろうと思い、話を聞くと、 ブルネットが男優を替えてくれと言っている、というのである。 理由は「生理的に合わない」から。 男優を替えてくれだぁ? 生理的に合わない? 僕は唖然としてしまった。 わざわざ人を介して遠い外国から呼んで来たのである。 このプロジェクトにどれくらい手間とお金がかかっているか。 飛行機代、ホテル滞在費、モデルギャラ、コーディネーター代、メイク代、食費、衣裳代、その他諸々…   ほかの撮影ならともかく、 このプロジェクトは他でもない自分が外人とハメる企画なのである。 ほかの男が絡むのは、そもそも企画として成り立たないのだ。 その辺の事情は、ブルネットにも説明してくれたそうだが、 どうしても二回目の絡みはやりたくないのだという。   別の男ならいい。 その言い草に腹が立った。 金を払っているボスの言うことが聞けないというのか。 日本の女優なら、イヤだと思っても、男優を替えてくれなんてぜったいに言わない。 日本の常識が通用しない。 僕にとって、女優に拒まれるというはじめての経験だった。   ブルネットは、チェコではヌードモデルで、ポルノの経験がない。 だからそんなワガママが通用すると思っているのだ…。 相方の金髪が説得しても埒が明かないので、やむなく絡みは一回きりで中止したが、 下半身はブルネットともう一回ヤリたくてムズムズしている。 秘策を考えついた僕はさっそくその日の夜に、打診してみたのである。   それは、当時合法だった睡眠導入剤でぐっすり眠ってもらい、最後まで眠ったまま犯すいう企画。 コーディネーターさんは少々呆れ気味だったが、 これで彼女のギャラが増えるなら気持ちよく帰国してもらえるワケである。 彼女の返事は、OKだった。 ぐっすり眠っていて意識がなければ問題ない、ということらしい。 実に合理的ではないか(笑)。 なんだか素直に喜んでいいのやら、悲しむべきなのやら、複雑な心境だったが、 それはともかく、睡眠導入剤を服用してもらった。 ものの三十分でぐっすり眠れるクスリである。 が、彼女、いっこうに眠くならない。 もう三十分待つ。まだ眠れない。 眠ったふりでもイイからと、水を向けてみる。 それはヤダという返事がすぐに返ってくる。 覚醒したままでは僕とセックスできないという部分だけは頑として譲らない。 さらに一時間待っても状況は変わらず。 眠ったが最後、やりたい放題に犯しまくってやるつもりだったのだが、 当てが外れて、結局撮影はバラすことになった。   翌日、欲求不満を解消すべく、金髪のほうで睡眠薬プレーをする。 いちおうクスリを飲んだことになっていたが、 間違いなく金髪は眠ったふりをしていた。 相手が眠ったふりでは、こっちは好き勝手なことができない。 海外の現役ポルノ女優にしてみたら、 寝ているだけでいい絡みなんて、わざわざクスリに頼る必要もなく、 朝飯前のおちゃのこさいさいだったのだろう。     03 ▲「続続 じじいに嬲られた美くびれ奥さん生中出し 5人」2012年11月発売(桃太郎映像出版)。主演の元単体女優・星野あかりが、汚じじい輪姦現場のあまりの過酷さに本番中に泣き出したという逸話つきの作品。星野あかりのガチな嫌がりっぷりが堪能できる貴重な一本。女優に嫌われてこそ光る作品の典型だろう。   02 ▲「BLOND IN TOKYO ―東京に犯されて。 アリス・クリスティーン・岡村」2012年3月発売(桃太郎映像出版)。来日したアリスの一発目の絡みの相手が怪優・吉村卓さん。現場スタッフの話では、彼女はテンション下がりまくりだったという。しかし、その嫌がり具合がユーザーにウケて、外人モノ過去最高売上を樹立!